夢小説B

【燭さにを書きたい主は相談相手を間違えている】
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光忠「ごめん主、もう一回言ってくれる?」
『燭さに本って知ってる?私はね、それを買いたいの。』
光忠「・・・」
『燭さにっていうのはね?燭台切と審神者の・・・』
光忠「いや、意味は知ってる。」
『沈黙してるから知らないのかと思った。っていうか知ってんの?そっちのが驚きだわ。』
光忠「そこじゃなくて・・・うーん、二点言わせてもらってもいいかい?」
『なーに?』
光忠「どうして刀さにじゃなくて燭さになの。そして話す相手間違えてない?」
『いやだってさ、私がこっそり燭さに読んでるって光忠に後からバレたら気持ち悪がられると思って。ここは堂々とお伝えしておこうかと。つーか、刀さにって言葉まで知ってるの?凄いね光忠。』
光忠「真正面から打ち明けられるのも好ましくはないかな」
『燭さにが読みたい理由かぁ〜なんて説明したらいいのやら』
光忠「・・・主に僕とそうなりたい願望があるのかと深読みしそうになるんだけど」
『あぁそこは大丈夫。私は自己投影型読者じゃないから。』
光忠「そっそう・・・」

『理由かぁ〜・・・そうだなぁ多分ウチのみっちゃんじゃ絶対に見れない姿を見たいからかな』
光忠「は?」
『ほら、他本丸の燭台切と違って、光忠はあんまり笑わないというか、甘くないというか。余裕を崩さない所あるよね。世話焼きではあると思うけど。』
光忠「僕って主にそんな風に思われてたの?初めて知ったよ。」
『物語の中では、そんな光忠が好きな子に振り回されたり思い悩んだり葛藤したり嫉妬したり、色んな姿が見れる訳じゃない?凄い見たい。』
光忠「・・・」
『うわっ嫌そうな顔』
光忠「僕が余裕そうに見えるのは、君に相応しい刀である為、常日頃からカッコよさに拘っているからだ。」
『うん、知ってる』
光忠「そんな僕に向かって、カッコつかない姿が見たいからその書物を買いたいと言われて、僕が許可するとでも?」
『書物ならセーフかと期待した。』
光忠「普通に嫌だよ」
『えー?!欲しい!手元に置いときたい!愛読書にしたい!!』
光忠「そんな子供みたいに駄々捏ねない。」
『どうしてもダメ?』
光忠「・・・」

『分かった。仕方ない、なら格好いいままな光忠の作品探すよ!それならいいでしょ?』
光忠「君はそうまでして買いたいの?」
『男審神者とか光忠が攻めのBL本なら探せば見つかると思うんだよねぇ・・・』
光忠「?!女審神者もの以外は絶対に許可しない!!」
『えっえぇ〜?探すの大変そうだなぁ』
光忠「燭さに本執筆者は僕のカッコつかない姿しか興味ないの?」
『私がよくお世話になってる燭さに小説を集めてる所ではそういう作品ばかりだよ。』
光忠「知りたくなかった・・・」
『きっちり着こんだスーツの人を脱がしたくなる心境と同じさぁ。いつでも格好いい光忠の崩した所が見たいものなの。』
光忠「明石くんを見る度に出てるシャツをしまってあげたくなる僕には分からないな。」


後日・・・


『みっちゃん、緊急事態です。』
光忠「なんだい?話って。」
『光忠がずっとカッコいい作品が中々見つかりません。』
光忠「えっひとつも?」
『みっつくらいは見付けれたんだけど・・・』
光忠「みっつしかなかったの?」
『他にも無い訳じゃないん・・・だけど・・・でもなぁ』
光忠「歯切れ悪いね」
『・・・年齢指定あるやつだった』
光忠「あぁ・・・(察し)」

『流石の私も本丸で燭さにの18禁本は置いとけないよ〜しかも女審神者もの。』
光忠「どうして?」
『どうしてって・・・光忠だって嫌でしょ?』
光忠「僕が嫌かどうかでいうなら、健全なやつでも嫌だね。」
『あっ三冊はもう買いました。最高でした毎日読み返してます。』
光忠「もう買ったの?!」
『はいコレ。中身チェックする?』
光忠「いや・・・確認はあとでさだちゃんに頼むことにするよ。自分で読むのはちょっとね・・・」

『はぁ〜・・・』
光忠「僕を説得までして買ったのに、あまり嬉しそうじゃないねぇ。」
『んー、人間ってどんどん欲深くなるものみたい。手元に置けるだけで幸せって思ってたのに、今度はもっと集めたいなって。』
光忠「集めたいとまで思ってるの?燭さに本を?」
『そう。でも私の探し方が悪いのか中々無つけられなくて・・・』

光忠「・・・」


更に後日・・・


光忠「呼んだかい?主」
『光忠!光忠!ちょっとここに座って!』
光忠「?」
『私ね、考えたんだけど・・・自分で燭さにを書けばいいんじゃないかと思って!』
光忠「・・・・・・」

光忠「はい??」
『試しに書いてみたの!これなんだけど・・・』
渡されたノートを開くと文字が並んでいる。

(遅刻遅刻〜!大変急がなきゃ〜!)
(きゃあ!)

(いってぇ!なんだよブスッ!曲がり角は気を付けないとあぶねーだろ!)
(何よ〜!あっ私の朝食がぁ〜!)

(この地面に落ちた食パンのことか?・・・ほら、かわりにコレやるよ)
(ドキンッあっありがとう・・・)

光忠「・・・何これ」
『燭さに』
光忠「どの辺が?」
『食パン加えてた方が女審神者で、うどんくれた方が燭台切。』
光忠「・・・圧倒的にセンスないね。」
『やっぱり?』
光忠「もう何処から指摘したらいいのか分からないレベルだよ。」
『実は自分でもそうじゃないかと思ったんだよね〜・・・でもこれ一週間掛けて書いたの。』
光忠「一週間?!」
『もっと努力しないとなぁ〜と思って。それで光忠に相談しようとお呼びしたの。』
光忠「努力しようと思ってる部分は応援したい所だけど、やっぱり話す相手間違えてるよね。」
『光忠!!協力してください!お願いします!!』
光忠「だからなんで僕に言うの?!他を当たってくれ!乱ちゃんとかいるだろう?」
『乱はダメだ。・・・すぐベッドシーンにしたがる。』
光忠「一応相談はしたんだね」
『それに書きたいのは燭さにだから!本物が手伝ってくれたら良い作品書けるかも!』
光忠「っ」
『お願い!お願い光忠ぁ!』
光忠「・・・あ〜もう分かった、分かったから。こんなことで主である君が頭なんか下げないでくれ。」
『やったー!!』


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